2023-12-15

第5話 ゆったりたっぷりのんびり♪旅ゆけば成田空港

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皆さんは現地集合・現地解散の街歩き(散策)ツアーの所要時間として、思い浮かべるのはどのくらいでしょうか?60分?90分? 2時間くらいでしょうか。好みがありますので一概には言えませんが、大体1時間から2時間くらいが相場ではないかと思います。ミキキートス…というより私は、ツアーの中に情報量をぎゅっと詰め込むタイプです。ラーメンで例えるならば、塩ラーメン・しょうゆラーメンではなく、こってりマシマシの豚骨ラーメンといった感じでしょうか。とにかく沢山の面白いトピックを参加者と共有したいという気持ちが強く、自ずと所要時間は長くなる傾向にあります。現在提供中のツアーですと、一番短いものでも2時間、一番長いものはなんと5時間半にも及びます。  


最長のツアーは「成田空港見学ツアー 3つのターミナル周遊コース」。タイトルから分かる通り、成田空港にある3つのターミナルを全て巡るツアーとなっている為、短い時間では消化できないというのは想像ができると思うのですが、「果たして5時間半も必要か?」と思うのが正しい反応だと思います。 実は、2015年末に成田空港見学ツアーを開始した当初は、2時間50分の所要時間で設定をしていました。それがいつの間にか約2倍の5時間半になったのですから、企画者本人もびっくりです。




成田空港見学ツアー 3つのターミナル周遊コース

(画像をクリックすると予約ページに遷移します。)


当初は今よりも経験が浅く、ご案内できるトピックが少なかったので、2時間50分で足りていたのですが、ご案内を重ねていくうちに、「あれもご案内したい、これもご案内したい…」と、少しずつ引き出しが増えていくわけです。そして、それらをツアーに取り入れていくと、自ずと所要時間内に収まり切れなくなります。一応、お申込み時の注意事項として「進行状況により5~10分ほど前後する場合があります」と記載はしていますが、10分近くオーバーすることが常態化するようになっていました。ならば、一思いに「えいっ!」と所要時間の設定を長くすればいいじゃないかと思うかもしれませんが、元々短くない所要時間ですから、そこから更に所要時間を延ばすことで「売れなくなるかもしれない」という危惧があり、及び腰だったのです。


LCC専用の第3ターミナル。建設費を抑える為、内装は従来のターミナルと一線を画す。



転機が訪れたのは2019年の5月。ANAのフライングホヌ(空飛ぶウミガメ)が就航することになったので、見たい人が多いだろうと考え、ツアー終盤に展望デッキから当該便の到着を見学する設定としました。フライングホヌに使用されるエアバスA380は、その巨体ゆえに制限があり、離着陸は必ず長い方のA滑走路を使用します。従来このツアーでは、第1ターミナルで展望デッキの見学を先に済ませてしまい、第3、第2の順に見学したのちに第2ターミナルで解散をしていました。その方がルートの重複もなく、効率が良かったのです。しかし、フライングホヌの到着を迎え撃つ為には、A滑走路側の第1に戻ってくる必要が生じます。第2から第1ターミナルに戻る移動時間分が純増することになり、所要時間も3時間を超えることになりましたが、所要時間を増やせるタイミングは滅多にないチャンス!とばかりにより長くできないかを画策します。


フライングホヌの到着は14時台後半。3時間前のスタートだと11時台に開始することになりますが、昼食の時間が微妙…ということで、思い切ってお昼またぎのツアーにすることにしました。途中45分のお昼休憩を挟むことで、長丁場のツアーでも間延びせず楽しんで頂けるのではないかと考えたのです。本当は3時間5分プラスお昼休憩45分で3時間50分あれば良いところを、どさくさに紛れて更に40分増やして、4時間半の所要時間としました。お子様連れでの参加も多いツアーですが、お昼またぎが奏功したのか、思いのほか4時間半の所要時間は受け入れてもらうことが出来ました。